色彩編(塗料見本帳)
私ども塗料販売業者がお客さまから色の発注を受けて調色(色の調合)を行う場合、必ず必要になってくるのが色のお客様との共通認識と、それをどう再現するかになります。
そこで色を、表現する必要性が出てくるのです。表現方法には大きく分けて数種類の方法がありまが、第一回で取り上げさせていただこうと思うのは日本の慣用色名と、塗料業界で多く使用されている色見本帳(DIC・日塗工・オートカラー、塗料商品見本帳)です。
慣用色名とは、時代や地域等に普遍的に使われている言葉で色を表現したものです。
JISに採録されている慣用色名
鴇(とき)色 躑躅(つつじ)色 薔薇(ばら)色
韓紅花(からくれない)
珊瑚色(さんご) 紅梅色(こうばい) 桃色 紅色
紅赤 臙脂(えんじ) 蘇芳(すおう) 茜色
赤 朱色 紅樺色
紅緋
鉛丹色 紅海老茶 鳶色 小豆色
弁柄色 海老茶 金赤 赤茶
赤錆色 黄丹(おうに) 赤橙 柿色
肉桂色 樺色 煉瓦色
錆色
桧皮色 栗色 黄赤 代赭(たいしゃ)
駱駝色(らくだ) 黄茶 肌色 橙色
灰茶 茶色 焦茶 柑子(こうじ)色
杏色 蜜柑色 褐色 土色
小麦色 琥珀色 金茶 卵色
山吹色 黄土色 朽葉(くちば)色 向日葵色
鬱金(うこん)色 砂色 芥子(からし)色
黄色
蒲公英(たんぽぽ)色 鶯茶 中黄(ちゅうき) 刈安(かりやす)色
黄檗(きはだ)色 海松(みる)色 鶯色
抹茶色
黄緑 苔色 若草色 萌黄
草色 若葉色 松葉色 白緑(びゃくろく)
緑 常盤色 緑青色
千歳緑
深緑 萌葱(もえぎ)色 若竹色 青磁色
青竹色 鉄色 青緑 錆浅葱(あさぎ)
水浅葱 新橋色 浅葱色 白群(びゃくぐん)
納戸色 かめのぞき(甕覗き) 水色 藍鼠(あいねず)
空色 青 藍色 濃藍
勿忘草(わすれなぐさ)色 露草色 はなだ(縹)色 紺青(こんじょう)
瑠璃色 瑠璃紺 紺色
かきつばた(杜若)色
勝(かち)色 群青色 鉄紺
藤納戸
桔梗色 紺藍 藤色
藤紫
青紫 菫(すみれ)色 鳩羽(はとば)色 菖蒲(しょうぶ)色
江戸紫 紫 古代紫 茄子紺
紫紺 菖蒲(菖蒲)色 牡丹色 赤紫
白 胡粉(ごふん)色 生成り(きなり)色 象牙色
銀鼠(ぎんねず) 茶鼠 鼠色
利休鼠
鉛色 灰色 すす(煤)竹色 黒茶
墨 黒 鉄黒
金色
銀色
ローズレッド ローズピンク コチニールレッド
ルビーレッド
ワインレッド バーガンディー オールドローズ ローズ
ストロベリー コーラルレッド ピンク ボルドー
ベビーピンク ポピーレッド シグナルレッド カーマイン
レッド トマトレッド マルーン
バーミリオン
スカーレット テラコッタ サーモンピンク シェルピンク
ネールピンク チャイニーズレッド キャロットオレンジ
バーントシェンナ
チョコレート ココアブラウン ピーチ ローシェンナ
オレンジ ブラウン アプリコット タン
マンダリンオレンジ コルク エクルベイジュ ゴールデンイエロー
マリーゴールド バフ アンバー
ブロンズ
ベージュ イエローオーカ バーントアンバー
セピア
カーキー ブロンド ネープルスイエロー レグホーン
ローアンバー クロムイエロー イエロー クリームイエロー
ジョンブリアン カナリア オリーブドラブ オリーブ
レモンイエロー オリーブグリーン シャトルーズグリーン リーフグリーン
グラスグリーン シーグリーン アイビーグリーン アップルグリーン
ミントグリーン グリーン コバルトグリーン エメラルドグリーン
マラカイトグリーン ボトルグリーン フォレストグリーン
ビリジアン
ビリヤードグリーン ピーコックグリーン ナイルブルー ピーコックブルー
ターコイズブルー マリンブルー ホリゾンブルー シアン
スカイブルー セルリアンブルー ベビーブルー サックスブルー
ブルー コバルトブルー アイアンブルー プルシャンブルー
ミッドナイトブルー ヒヤシンス ネービーブルー ウルトラマリンブルー
オリエンタルブルー ウイスタリア パンジー ヘリオトローブ
バイオレット ラベンダー モーブ ライラック
オーキッド パープル マゼンダ チェリーピンク
ホワイト スノーホワイト アイボリー スカイグレイ
パールグレイ シルバーグレイ アッシュグレイ ローズグレイ
グレイ スチールグレイ スレートグレイ チャコールグレイ
ランプブラック ブラック
上記から理解できるように、慣用色名で色を表現するとおうまかな色はイメージできますが正確な色の再現性は言葉だけでは難しいといえます。
一方、実際の塗装現場で多く利用されているのが見本帳と呼ばれる使用者・販売店・メーカーが共通に所持しているものです。
自動車等の車輛業界では毎年発行される オートカラー が一般的です。
各塗料メーカーが表紙・塗料配合等はデザインしますが内容は各社共通のものです。
2003年度版 関西ペイント仕様です。
国産自動車メーカー(180)
外国自動車メーカー(140)
の合計320色掲載画あります。
価格は税別で2,600円です。
塗料商品見本帳には、当社がエアーブラシ塗料として採用しています日本ペイントのアドミラの原色表などがあります。
日本ペイント 自動車補修塗料 アドミラ原色表です。
色の調合等には大変重宝します。
原色表には、個々の原色の特徴である白で薄めた場合とメタリックで薄めた場合(色足)が掲載してあります。
価格は税別で¥2,000円です。
建築業界等でよく利用されるのは、何といっても”日塗工(にっとうこ)”ではないでしょうか。
日塗工は隔年(奇数年)発行で日本塗料工業会が一括発行します。数年前の日塗工はなかなか手に入らないので、必要のある方はきちんと保存されることを御進めします。
2001年度版(A版)ポケット版です。
本体と比色用の型紙収納袋のセットです。
日塗工はマンセル表色系を基本としています。
色相はN・R・YR・Y・GY・G・BG・B・PB・P・RPで2.5ドットです。明度・彩度は頻度の高い事例でドットしてあるということです。
現在は2003年度版(C版)が最新版となります。
日塗工に次によく利用されるのはDIC(大日本インキ化学)見本帳ではないでしょうか。
DIC 日本の伝統色第6版です。
DIC見本帳は何といっても採用色の豊富さだと思います。ただインク印刷のため塗料で調合すると調合塗料が濁るケースがあります。
また、DIC見本帳は増刷により版が異と若干同番号でも色が異なる場合があります。
ごく簡単な見本帳といえば、各塗料メーカーが独自の提案色を掲載した商品カタログ見本帳があります。
塗料メーカーの関西ペイント発行のアクアビルドという商品カタログです。
関西ペイントが提案する各色とアクアビルドに関する塗料説明が掲載してあります。
こういった商品カタログは塗料メーカーや私どものような塗料販売店にあります。
これ以外にも様々な色見本が存在しますが、それぞれの色見本には特徴があり採用色にも共通性がありません。当たり前の話ですが、色見本の色について話をする時、相手も見本帳を所持していなければまったく話が通じないということになります。やはり重宝するのは発行部数が多くて色の採用が適切で安価な見本帳であると思います。
(2005年8月3日)