塗装用語集【さ行】
彩度とは(chroma)
彩度とは、色の三属性の一つで、色の鮮やかさの度合いをいう。
(色の三属性 色相・明度・彩度 HV/C)
錆止め顔料とは(rust preventive pigment)
錆止め顔料とは、金属に錆が発生するのを防止する機能を持つ顔料。鉛丹・シアナミド鉛・塩基性硫酸鉛・亜酸化鉛・塩基性クロム酸鉛・亜鉛黄(ジンククロメート)などは代表的なものである。
これらの顔料は油と反応して、硬く、耐水性のある塗膜となり、また、加水分解されて一定濃度の微アルカリ性環境を作り、防食効果を発揮する。
サーフェーサーとは(surfacer)
サーフェーサーとは、塗面を平滑にするための中塗塗料の総称。
ラッカーサーフェーサー・ポリウレタンサーフェーサーなどがある。
サフォームとは(surform)
サフォームとは、特殊鋼で作った棒状の網目のヤスリ。
半硬化中の板金パテなどをそぎ取るのに使用する。
酸化乾燥とは(oxidative drying)
酸化乾燥とは、塗料中のビヒクル(展色剤)が空気中の酸素を吸収し、酸化重合をともなって乾燥すること。
サンドペーパーとは(sand paper)
サンドペーパーとは、木質生地・塗膜などを研ぐための研磨紙。
研磨粒子を紙に付着させたもので、空研ぎ用のものと水研ぎ用(耐水ペーパー)がある。
研磨粒子には、ガーネット(記号G)・アルミニウムオキサイド(記号A)・シリコンカーバイド(記号C)などが用いられる。
Cが切れ味が良く、多く用いられている。
粒度別に#で分類されており、数字の大きいほど粒度は細かい。
【し】
硝化綿とは(nitrocellulose)
硝化綿とは、硝酸繊維素、硝化セルロースのこと。
英文の頭文字をとり、NCともいう。
リンター・パルプなどの繊維を硝酸・硫酸の混合物で硝化して作る。NCラッカーの主原料。
条件等色とは(metamerism)
条件等色とは、分光分布の異なる2つの色刺激(色)が、ある光源のもとでは全く同じに見えるのに、ほかの光源のもとでは違った色に見えることがある。このようなある条件の下で同じ色に見える現象を条件等色(メタメリズム)という。顔料の種類によっては、メタメリズムを生じるものがあるので、調色に際しては注意が必要である。
青及び黄系の顔料はメタメリズムを生じることが多い。
重合乾燥とは(polymerization curing)
重合乾燥とは、塗料中のビヒクル(展色剤)が加熱・触媒・硬化剤などにより、重合して硬化乾燥すること。
エポキシ樹脂塗料・ポリウレタン樹脂塗料・不飽和ポリエステル樹脂塗料などの乾燥機構は、重合乾燥である。
定盤とは(putty mixing plate)
定盤とは、パテを練るときやパテを付けるときに材料をのせて片手で持つ平板。
CABとは(cellulose acetate butylate)
CABとは、セルロースアセテートプチトレートの英文の頭文字の略で、酢・酪酸繊維素のこと。リンター・パルプなどの繊維に、氷酢酸、無水酢酸を加え、硫酸を触媒としてエステル化して作る。
アクリル樹脂と併用して、CABアクリルラッカーを作る。
この塗料は、光・熱に強く、耐候性も良好で、黄変しにくい。
色相とは(hue)
色相とは、色の三属性の一つで、赤・黄・緑.....など色合いを示す属性。
CCMとは(computer color matching)
CCMとは、原色の特性値をコンピューターに入力しておき、塗色を測色してその特性値から必要な原色量を計算して、出力させて計算して調色する方法。
指触乾燥とは(set to touch)
指触乾燥とは、塗料の初期乾燥段階を示す用語で、塗膜に軽く指先を触れて、少しは粘着性があっても、塗膜が指先にくっつかない程度の乾燥状態を言う。
JISとは(Japanese industrial standards)
JISとは、日本工業規格で、塗料はJIS−Kグループに包含されている。
脂肪族炭化水素系溶剤とは(aliphatic hydrocarbons (solvent))
脂肪族炭化水素系溶剤とは、石油系炭化水素溶剤ともいわれ、原油の分溜によって作る。
ミネラルスピリット・灯油など。
しまりとは(drying)
しまりとは、塗膜の乾燥硬化状態を表す言葉。
しまりが良い、しまりが悪いと表現する。
助溶剤とは(latent solvent)
助溶剤とは、単独では、NC・樹脂などを溶解する力はないが、真溶剤と併用すると溶解力を増大する溶剤。
シーリング効果とは(sealing effect)
シーリング効果とは、下地や旧塗膜など、下層塗膜が上塗塗料の溶剤に侵されて生じる、チヂミや吸い込みを防止する効果。
通常、シーラーや2液形中塗りが用いられる。
しわとは(wrinking)
しわとは、塗膜にちりめん状などのしわを生じること。
油性塗料を厚く塗ると、上乾きして”しわ”になりやすい。
新車塗膜とは(O.E.M.coating film)
新車塗膜とは、一般的には140℃程度の熱で焼付けしたもので、ソリッドカラーは熱硬化ポリエステル樹脂塗料、メタリックカラーはアクリル樹脂塗料が代表的。
シンナーとは(Thinner)
シンナーとは、塗料を塗装に適した粘度に希釈するものの総称。
希釈剤やうすめ液ともいう。
真溶剤とは((true)solvent)
真溶剤とは、溶剤は溶解力によって真溶剤・助溶剤・希釈剤に分解される。
真溶剤は繊維素・樹脂などを溶解する。
【す】
水溶性樹脂とは(water soluble resins)
水溶性樹脂とは、有機溶剤を使わなくても、水に溶解する樹脂。
一般に用いられるのは、アルキド系・フェノール系・アミノ系・アクリル系樹脂である。
溶剤による大気汚染対策として自動車用塗料にも水溶性樹脂塗料が注目されている。
スケとは(lack of hiding)
スケとは、塗膜の隠ぺい力が小さく、下地が透けて見える現象。
トマリ不良とも言う。
スチールウールとは(steel wool)
スチールウールとは、鋼を繊維状にしたもので、塗膜の研磨(#000〜#00)、金属の錆落とし(#2〜3)などに用いる。
スチレン(スチロール)とは(styrene)
スチレン(スチロール)とは、無色透明の強い刺激臭をもつ液体。
不飽和ポリエステル樹脂の溶剤として使用し、また架橋剤として働く。
アクリル樹脂の原料の一部としても使われる。
捨て塗り(捨て吹き)とは (mist coat)
捨て塗り(捨て吹き)とは、本塗りをする前に、霧状に薄く塗ること。
ハジキのチェックなどの目的でおこなう。
ストレーナーとは(strainer)
ストレーナーとは、塗料中のゴミなどをこすために用いる金網製器具。
紙製のものもある。
スプレーガンとは(spray gun)
スプレーガンとは、吹付け塗りに用いるピストル状の器具。
エアースプレーガン(吸上式・重力式・圧送式)・エアレススプレーガン・静電スプレーガンなどがある。
JIS-B-9809に汎用エアースプレーガンの規定がある。
スプレーダストとは(spray dust)
スプレーダストとは、吹付け塗り時に生ずる塗料噴霧ガス。
スプレー塗りとは(spray coating)
スプレー塗りとは、塗料を霧状にして吹付けて塗る方法。
塗料を霧化するのに圧縮空気を用いたものをエアースプレー、塗料自体に圧力をかけて噴出させるものをエアレススプレーという。
スプレーパターンとは(spray patterm)
スプレーパターンとは、スプレーガンを停止した状態で動作した時に得られる吹付けの形状をいう。
エアースプレーガンでは円形、長楕円模様をガンの調節によって自由に変えられる。
エアレススプレーガンの場合は、ノズルチップの選択によって吹付けの形状を変化させる。
スプレーブースとは(spray booth)
スプレーブースとは、スプレーミストを作業者が吸引するのを防止したり、ゴミ・ホコリが被塗物に付着するのを防止する装置。
【せ】
静電塗装とは(electrostatic coating)
静電塗装とは、塗料と被塗物との間に静電圧をかけ、塗料の霧滴を物体に引きつけて塗る方法。塗料のロスが少ないのが特徴。
回転カップ式・回転円盤式・エアースプレー式などがある。
新車ラインの塗装に多用されている。
赤外線焼付けとは(infrared drying)
赤外線焼付けとは、塗料を塗った面に赤外線を照射し、熱して乾燥する方法。照射源として赤外線電球・ガス赤外線バーナー・ガス放熱管などが用いられる。
熱風乾燥に比べ、予熱時間が少なく、温度上昇が速い。設備費も安いが、形状の複雑なものでは、乾燥ムラが出やすい。
セッティング(タイム)とは(setting time)
セッティング(タイム)とは、塗料を塗ったのち、常温でしばらく放置して、溶剤を揮発させること。
塗った直後に加熱すると気泡を生じやすい。
【そ】
層間剥離とは(intercoat peeling)
層間剥離とは、塗膜と塗膜の間で起こる剥離現象。
下塗塗膜が硬化しすぎていたり、下塗塗膜が汚染されていて付着障害を起こすことによって生じることが多い。
下塗塗膜をペーパーがけして荒したり、溶剤拭きして表面を清掃にしてから上塗りすると防止できる。
底色とは(flip tone)
底色とは、塗面を斜めからすかして見たときの色合い。
ソリッドカラーとは(solid color)
ソリッドカラーとは、メタリックカラー(金属光沢のある色)に対比する用語で、一般の顔料で着色された不透明な塗膜の色をいう。
ソルベントクラックとは(solvent cracking)
ソルベントクラックとは、研磨した面に塗料を塗りこんだ時、塗料中の溶剤で研ぎ跡が侵され、ワレを生じる現象。
また、プラスチックの表面に溶剤が接触すると、全面に細いワレを生じることがある。これら溶剤の浸透によって塗膜や生地をワレる現象をソルベントクラッキングという。